自家採種する理由(わけ)
2023年3月30日開催の勉強会です。
タネをなぜ採取するのか?
タネについて考えれば、何かを田畑で栽培しようとした時、できた作物をいただく時に生命の多くの意味を感じることができます。
春に春蒔きの「タネ」、秋に秋蒔きの「タネ」は、どこでも手に入ります。
しかし、「自分が好きな時に蒔きたいタネ」「生命力のあるタネ」「ちょっとクセがあるタネ」「歴史の積み重ねのあるタネ」「安心して蒔けるタネ」「これからも残したいタネ」「人や地域、畑に順応した強いタネ」はどうでしょうか?
「タネの独立宣言」を掲げる今回の講師・田中秀樹さんはいろんな角度でタネについて考え、自家採種を実践されています。田中さんのお話を伺うと、タネはもっと自由であっていいと感じるはずです。
タネ採りとは?
そもそも現在野菜として食べられている作物の多くは、もとは野草で、先祖代々良いタネを選別して栽培してきたものです。
毎年タネを採り続ければ、タネはだんだんその土地の気候や土壌にも適応し、気候変動に対応できるだけでなく、そこでしか採れないタネに育っていきます。
そんなタネの違いは、野菜や穀物、果物などの食材の性質の違いに現れ、調理・食材に携わる人にとってどのように食材を料理に変えるかにも影響してきます。その地域の食文化にも表れます。
タネを考える時間
今回の講座は、タネ採りを続けている方、できるだけタネ採りをしたいと思っている方、一度タネ採りに挑戦したい方、できたらいいが自分にタネ採りができるはずないと思っている方などタネに興味がある方全員に主に「自家採種」の素晴らしさについてお話しし、一緒にタネについて考える機会としたいと思います。
「タネ」は始まりでもあり集大成でもあり、そして次の始まりでもあります。タネの旅を巡りながら「タネ」尽くしの時間を一緒に楽しみましょう!きっと、タネについてもっと考えたくなりますよ。
講師
田中秀樹さんのプロフィール
農学部農芸化学科卒業後、農薬会社の研究員を経て、兵庫県姫路市で自然農園「シャンデエルブ」として約30年ハーブと西洋野菜を自然農で自家採種しながら栽培。エディブルフラワーの栽培から範囲を広げハーブも扱うようになり、レストランの要望を叶えるため西洋野菜も手がけるようになる。
毎月第一日曜日(10:00~12:00)に姫路市北部(船津町)にて自然農塾を開催し塾長を務める。自然農に興味がある人が集まられる場所があれば、という願いで誰でも無料で参加できる場を提供。