【基礎調味料を知る】まるや八丁味噌浅井社長に聞く八丁味噌って何?〜地理的表示で八丁味噌と呼べなくなる!?

2022年9月23日におこなわれたまるや八丁味噌浅井社長のおはなしから

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空積みされた石は、3-6トンになるといいます。

「どんな地震でも崩れたことはない」

とまるや八丁味噌の浅井代表取締役は言います。

味噌は、発酵により表面が多少浮き沈みしていきます。

浮き沈みを調整する役割の石積み、微妙な湿気や動きを調整する高い技術、お城の石組みや日本本来の木造建築にも通じそうです。

さらに驚くことに味噌を天地返しのように返すことはないのだそう、

熟練の職人の組んだ400-500個にも数えられる石は、発酵をコントロールする役割もはたしているのだそうです。

聞くと石組みができるのは親方のみ、10年もの修行を経て一人前になります。

まるや八丁味噌では、1860年池田屋事件があった頃の木桶が現役で活躍しています。

6尺桶と呼ばれる木桶のまわりを「たが」と呼ばれる編み竹が支えます。

「まるやで世代交代した微生物が木桶、土木造の梁にも住んでいて、お隣のカクキュウさんと飲みその違いを申し上げるならば、生きる菌の違いです」

2年間熟成した八丁味噌は、二夏二冬を越して、水分の少ないまるでブラックチョコレートのような味噌になります。

「発酵が完全に終わったときが出荷です」

発酵を止める酒精など全く加えることなく、400年も引き継がれる製法は変えることはない、浅井代表取締役は、これを「責務」と呼びました。

GI 農水省の設置した地理的表示制度

フランスでは、ワインやチーズなどをはじめさまざまな地域で、農作物の育て方から製造法まで決められている伝統的特産物呼称や地理的表示保護で地域独特の文化を守っています。

この認証をとるためには、牛が新しい草を食べる日など、事細かに生育から生産過程まで決められていることをお伺いしました。 こうして厳しい決まりを作ることで 農家にとっては「伝統を守る」消費者には「商品として信頼できる」という大きな利点が出ます。 それがブランドとして信頼されるという流れを作っています。
この認証は、現在の行政区域で区切られるのではなく、伝統的な農産物や気候などにより行政をまたいで区切られます。

日本でも日本地理的GI認証を農林水産省が定めています。
八丁味噌は、GI認証により、愛知県全般に広げられてしまい、400年の伝統を持つ「まるや」「カクキュウ」が外れてしまうという事態が 発生しました。
これはどういうことなのでしょうか?

そして、八丁味噌はどのように守られていくのでしょうか?

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