終了 中川村の「給食のはなしをしよう」VOL 2

未来に手渡したい食と農を育てる会、CPPオーガニック給食協議会主催

「中川村の給食を知って、30年後に手渡したい給食を考えよう」

2022年2月23日 15:00− 開催

#長野県中川村 #手づくり給食 #オーガニック給食 #本物の食べもの

CPP
終了 中川村の「給食のはなしをしよう」VOL 1

いきた教材である給食

給食のことで中川村の有志と話し合いを始めたのは昨年のことだったと思う。

有機農業分野で幅広い知識を持つ方から紹介していただいたのがきっかけで

農家さん、保護者、調理員さん、畑を持つ農家さんを中心に

幾度ともなく中川村の給食のことを何時間も話し合ってきた。

他愛のない話を、改めて言葉にすることを繰り返してきた。

はじめは、

子どもたちの口から出る

「成人式にもう一度食べたいあの給食」や

給食を食べる子どもたちの「笑顔」の写真が

なぜ、どこから来ているのか気になった。

そこで、2回めの給食ワークショップとして、中川村の調理員さんたちから、中川村の村民の方へ、中川村の給食を話してもらい改めて中川村の給食ってなんだろう?を考えることにした。

話の後、

「凝っていてびっくりした。感動した」

「カレーはもう中川村の伝統だね」

「手づくりから繋がるがよくわかりました」

聞いていた村民からは、そんな感想が飛び交った。

手づくりの意味ってなんだろう?

意外と意識していないことは多いと思う。

なぜ、手づくりが良いんだろう?

まず、加工品の材料はどんな人が育ててどんな経路から来たのかはわからない。

手づくりすると、材料が把握できる。学校の近くの農家さんから届いた新鮮な

近所の人参やごぼうは香りが強く、味が濃い。このコクや甘みが料理にも個性を出す。

給食センターでは、小学1年生から中学生まで同じメニューを食べる。年齢が違うと、体格も食べ手としての経験度合いもだいぶ違う。

低学年には一口サイズは小さめに、中学生だったらもう少し大きめ、自分たちで野菜をカットすると子どもたちの成長に合わせることができる。

中川村では、カレーのルゥはスパイスから手づくりしている。子どもたちは、市販のカレールゥと手づくりの違いを感じてくれる。手づくりカレールゥを使うと季節の野菜の香りが生きてくる。

何よりも子どもたちが味の違いに敏感になって食の経験値が上がるのだそう。中には、カレー用のスパイスの香りを嗅ぐだけでお腹が減ってしまう子もいるそうだ。スパイスの香りから美味しいカレーができる、ちゃんと繋がっている証拠だと思う。

「手づくり」をひとつひとつ言葉にしていくとで、手づくりのひとことがこんなに複雑だったことを知った。

料理だけではない、農場から教室、家庭にまで広がっていく給食

節分に、尾頭付きのイワシが給食に出たそうだ。

恵方巻きは、現代の定番、大阪から始まって近年ブームになった文化。恵方巻きもいいけれど、

それよりも魚を食べてもらおう!

節分には、匂いの強いイワシやちくちくした柊の葉っぱを飾って硬い豆をまいて鬼を追い払う。行事と食を結びつけて子どもたちにその意味を伝えた。

お魚の食べ方も、毎日給食センターから届く「給食便り」に添えた。

先生が教室で手伝って、

頭までしっかり食べきったクラスもあった。

毎日返ってくる子どもたちからのコメントには、

「食べるのが大変だったけどおいしかった」

「頭が塩辛かった」

「節分に関係する食べものが食べられて良かった」

とお手紙が返ってきた。

子どもたちの言葉からは、頭の味と、身やしっぽの味が違うと認識している。

季節の食べもの、さかなをまるごと食べる挑戦、お手紙の言葉の端からはそんなことが感じられた。

学校でも尾頭付きのイワシは検討を重ねて、提供するのは、決意のいることだったという。先生にも協力してもらって企画が実現した。

家庭でもなかなか焼き魚をできない事情もある。

数年、イワシの梅煮が提供されたこともあったが、焼き魚を食べてほしかった。

調理主任さんは言う。

噛むことを意識して

大人になると意識して噛んで食べることをつい忘れてしまう。

中川村の給食では、「噛む」ことにもかなりの思いがあることがわかった。

葉野菜は茎と葉っぱに分けて、茎を繊維に沿って切る

いちょう切りではなく、あえて大きめに切る

切り干し大根の歯ごたえを感じるサラダ

麺などのついつい早く食べてしまうときは、歯ごたえのある大豆のフライをつける。

噛むという行動を意識して献立に反映させている。

手づくりであることの10のメリットとは?

手づくり給食の良いところを調理員さんはこう言う。

①使っている素材が見える

②添加物は使わない

③味が変えることができる

④子どもたちに合ったおおきさ、量、形にできる。

⑤素材の味がわかる

⑥おいしいからまた食べたくなる

⑦作りての想いを伝えられる

⑧感謝の心が育つ

⑨作ってみたくなる

⑩アレルギー対応ができる

手づくりの他にも大切なことがある。

支えてくれる生産者さん

集めて運んでくれる業者さん

栄養士さんたちの連携

調理員さん

洗い物をしてくれる調理員さん

先生

子どもたち

応援してくれる保護者

行政の力

協力してくれる学校

これらがあって学校給食が成り立っている。

お互いを思いやり、給食を作るとより良いポジティブなサークルになってくる。

子どもたちにとったら、給食も授業のひとつ。

尾頭付きの魚も

節分

噛むこと、

協力、

勉強とはまた違う大事なことがたくさん詰まっている給食は「生きた教材」である。

今回のワークショップについてよくある質問

Q.中川村以外でも「誰でも」参加できますか?

A.今回は、中川村にお住まい、または勤務されている方限定です。。

Q.パソコンがないのですが受講できますか?

A.パソコンでなくてもiPhoneやアンドロイドなどのスマートフォンがあれば受講可能です。

 ただし、動画などが見れない端末では受講ができません。

Q.料金はいくらですか?

A.参加費は無料です。

Q.当日参加できないのですが、後日見ることができますか?

A.録画をする予定です。中川村の方でご希望の方には配信いたします。

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